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“読書”

ノンデザイナーズ・デザインブック

自分でデザインした文書やWebページや壁紙から漂ってくる、あの如何ともしがたい素人臭はこれが原因だったのか!

タイトル通り、非デザイナー向けのデザイン本。本屋で立ち読みして衝動買い。「Third Edition」「新装増補版」とあるのを見ると、その筋では結構有名な本だったりするんだろうか。基本的に英語圏の本なのだが、大部分はそのまま日本語でも通用するはず。本文中に載っている”悪い見本”が、これまで自分が作ってきたダサダサなデザインとあまりにも似過ぎていて、「これ!まさにこれ!」と思わず叫び出してしまうほど。

個人的に特に参考になった内容をまとめておく:

  • 関連のある要素は近付け、関連のない要素は離す。空白を恐れてはいけない
  • 全ての要素をきちんと整列させる
  • 文字の中央揃えは使ってはいけない
  • コントラストは大胆につける
  • 似て非なる要素は衝突を起こす。全く同じか、はっきり違うか、どちらかにする
  • 活字にはカテゴリーがあり、組み合わせ方にルールがある

あと、非英語圏の人間にはあまり参考にはならないのだが、「文字を全部大文字にしてはいけない」としきりに強調しているのも印象的だった。あれはやっぱり読み難いよなあ。ネイティブはそうは思わないんだろうかと前々から疑問だった。

Zend Framework 徹底入門

PHP用のMVCフレームワークを選定している。

『Zend Framework徹底入門』は、この手のフレームワーク本としてはちょっと珍しいくらいに内容が充実していて、2chのZFスレでも非常に評価が高い(あまりにも絶賛意見が多いので当初は「宣伝乙」とか思ってました…ごめんなさい)。もともとZFは公式ドキュメントが充実しているので、この本と合わせればそれでもう十分な情報量になる。

しかしいくら情報量が多くても、フレームワーク自体が使いにくければどうしようもない。そして私にとってZFは、使いやすいとは言い難い。一人のプログラマとして設計やコードを眺めるととても美しいと感じるのだが、いざ一人のユーザとして使ってみると、あらゆる種類の不親切さにうんざりしてしまう。

”Rails以前”のフレームワークを現代風に洗練した感じ、とでも言おうか。Railsは「皆さんはもっとラクをして良いんですよ」というメッセージを堂々と打ち出してきたことが衝撃的だった。ZFにはそういう意識は感じられない。優れた設計・コードはあっても、使いやすくするための工夫は少ない。

ZFの上にもう一枚、自分用フレームワークの層を構築するべきか。それとも他のフレームワークをあたるのが早いか。

新約聖書 訳と註 3 パウロ書簡 その一

田川建三訳著『新約聖書 訳と註 3 パウロ書簡 その一』。夕食後に少しずつ読み進め、1ヶ月ほどかけて読了。

この翻訳が読める時代・言語圏に生まれて幸運だったと思える。同著者の『書物としての新約聖書』を読んでいると心底そう思う。訳文からも膨大な訳注からも、著者の学問的誠実さがひしひしと伝わってきて、読んでいて清々しく感じる。一方、他翻訳(主に口語訳と新共同訳)の誤りを指摘する際にはかなり頻繁に露骨な嫌味が添えられているので、読んでいて何だか荒んだ気分になってくる……。

この第3巻にはパウロの真筆書簡が収められている。日本では宗教・信仰と言うと『信じるものは救われる』的な考え方が一般的だと思うのだが、パウロ本来の考え方はその真逆と言っていいもので、有り体に言えばもっとずっと「深い」。パウロの書簡の中にはそういう思想的に深いところと、その思想ゆえの自己矛盾と驕りとが隣り合わせになっている。

そういったことは、その筋の人にとっては良く知られた事実なのだろうけれども、一般人が漠然と聖書の本文を読んでいるだけではやはり分からない。翻訳の質がどうという以前に、一言一節の意図を考える一つのきっかけとして、註の存在はとてもありがたい。